Q129:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?

松下電器創業60周年に当たる昭和53(1978)年、1月の経営方針発表会でのこと。幸之助が挨拶の最後に行ない、社員を感動させた行動とは何でしょうか?

(1)万歳三唱の音頭をとった
(2)壇上からむめの夫人にお礼を言った
(3)演壇から歩み出て3度お辞儀した

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解答&解説コラム

 (3)が正解です。昭和53(1978)年1月10日に開催された松下電器の経営方針発表会は、この年創業60周年を迎えることもあり、例年以上に意義深いものとなりました。壇上で挨拶にのぞんだ幸之助は、わずか3人で始めた事業が、今日社員6万人、関連会社を含めて15万人という規模にまで発展したことの喜びをしみじみと語ります。

 

 「この60年間、これだけの仕事をしてくださった皆さんに、心からお礼を申しあげます」

 幸之助はこのように締めくくると、演壇から数歩歩み出て、社員に向かって3度、深々と頭を下げました。お辞儀のたび、会場から割れんばかりの拍手がわき起こります。感謝の気持ちを素直に表現した幸之助の行動は、社員に深い感銘を与えました。

 

 その10年前、幸之助は創業50周年記念式典にむめの夫人とともに出席。挨拶の中で、公の席でめったに夫人のことを口にしない幸之助が「奥さん、長いあいだどうもありがとう」と壇上からお礼を述べ、このときにも会場は大きな拍手に包まれました。…(2)