Q70:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?

大正4(1915)年5月、20歳の幸之助は、松島(現・大阪市西区千代崎)にある八千代座という芝居小屋の前であることを行いました。それは何だったでしょうか?

(1)ソケットの販売

(2)お見合い

(3)演説

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解答&解説コラム

 (2)が正解です。

 大正2(1913)年に母が他界し、幸之助の身寄りは姉2人だけになりました。心配した長姉から、「先祖の祀りをするためにも早く一家を構えるように」と結婚を勧められます。まだ早いと思っていた幸之助ですが、元々身体が弱く病気がちだったこともあって、しかるべき人があれば結婚しようと考えました。

 

 大正4(1915)年5月、姉の紹介で井植むめのと見合いをします。当時の見合いは往来ですれ違うような形で行われるのが一般的で、幸之助は姉夫婦とともに、松島の八千代座という芝居小屋の前で見合いに臨みました。しかし、近くにいた人たちが「見合いや、見合いや」とささやくのを聞いてすっかり上がってしまい、後ろ姿しか見ることができなかったといいます。それでも、義兄から「あらええで。もろとき、もろとき」と言われ結婚を決意します。

 

 同年9月4日に2人は結婚、幸之助が20歳、むめのが19歳でした。幸之助は、姉から勧められた見合いを承諾し、とんとん拍子で結婚したことについて、「これも一つの縁であり、定まる運命だったのだろう」と述懐しています。