松下幸之助用語

商品はわが娘

 

用語解説

 松下幸之助の物づくりに対する情熱はなみなみならぬものだったが、その商品が売れていったあとのことに対して、こんなことをいっている。

 「私どもが毎日扱っている商品は、いうなれば、永く手塩にかけたわが娘のようなものだと思います。だから、商品をお買い上げいただくことは、自分の娘を嫁にやることであり、お得意先はかわいい娘の嫁ぎ先だともいえます。そう考えると、その商品が十分お役に立っているかどうか心配になって、ちょっと様子を見てみようという気が起きてくるのではないでしょうか」

 そんな気持ちにまで徹すれば、お得意先とたんなる商売の関係を超えた、より深い信頼関係、力強い結びつきが生まれてくるというのである。