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著作から見た松下幸之助の世界

人間としての成功

 
平成元年
PHP研究所 刊
A5判(210mm×148mm)
208ページ
平成6年
PHP研究所 刊
文庫判
192ページ
 

 

人間がいかに生きるべきかということについて、自らの体験や見聞によって考え感じたことをまとめた書。

 

PHP Interface PHP研究所

目次

序 章人間としての成功
第一章生きがいをもって19
一 成功しやすい時代 20
二 私の生きがい 25
三 打ち込むならば 29
四 前向きに見る 33
五 天分に生きる 39
第二章人間としての役割47
一 値うちを知る 48
二 新しい人間観 54
三 人間道をあゆむ 60
四 地球人として 65
五 日本人として 71
第三章ともに生きるために79
一 調和学のすすめ 80
二 和を尊ぶ精神 85
三 衆知を生かす 91
四 天下のもの 96
五 お互いの社会的責任 101
第四章自主独立の精神109
一 自己認識をする 110
二 社員稼業 114
三 安易な道はない 120
四 やればできる 126
五 七十点以上の人間に 132
第五章日に新たな成長を139
一 生成発展 140
二 叱ってもらおう 145
>三 感謝とこわさを知る 152
四 公の怒りを 158
五 終生勉強する 164
第六章豊かな心で171
一 あやまちを許す 172
二 誠意あればこそ 177
三 徹底した責任感 182
四 運命を生かす 187
五 素直な心になる 193
松下幸之助著書一覧 201

まえがき

 弊PHP研究所の創設者である松下幸之助前所長は、平成元年四月二十七日、九十四歳の生涯を閉じました。その一生は多くの人々によって、まさに大成功者のそれであったと言われています。
 しかし、松下前所長自身は生前、よく人から“あなたは成功者だから、その成功の秘訣をぜひ話してほしい”と言われて、戸惑うことが多かったと言っていました。それは、“たしかに自分は一商人としてあるいは一経営者としては成功してきたほうかもしれない。しかし、自分は果たして一人の人間として成功してきたのか、いったい真の成功者とはどういう人をいうのかを自分なりに考えてみなければならない”と常に思いつづけていたからです。
 本書は、松下前所長が、“これが人間らしい豊かな生き方ではないか”“これこそ人間としての成功だろう”と、時に考え、感じてきたことを、昭和五十二年にまとめたものですが、松下前所長が逝きましたいま、永年の体験と思索の中から育まれてきたその人間や人生に対する見方、仕事に対する考え方の中に学ぶべきことも多くあるように思われ、この度上梓させていただいた次第です。
 なお、この度の発刊にあたりましては、ご参考までに各章ごとに「まとめ」と「考えてみましょう」を付しました。個々人で、あるいは職場やグループでの勉強会などで、それぞれの人生、仕事を見直すテキストの一つとしてご活用いただき、お役立ていただければ幸いです。

  

平成元年八月
PHP研究所

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