昭和23(1948)年2月23日、大阪市中之島の大阪府立図書館で第1回PHP定例研究講座が開催されました。これは松下幸之助が中心となって作成した「PHPのことば」を発表して聴衆と質疑応答をするものであり、「PHP研究」においてもっとも重要な活動とされていました。
 最初に発表された「PHPのことば その一 繁栄の泉」(後に「繁栄の基」と改題)は、以下のとおりです。

 

かぎりない繁栄と平和と幸福とを、真理は、われわれ人間に与えています。

 

人間が貧困や不安に悩むのは、人知に捉われて、真理をゆがめているからであります。

 

お互いに素直な心になって、真理に順応することにつとめ、身も心も豊かな住みよい社会をつくらねばなりません。

 

 この活動は毎月23日、主に大阪府立図書館で行われ、一時期、東京や名古屋でも開かれていました。当時の記録から、昭和24(1949)年に東京と名古屋で下記の講座があったことが確認できます。

 

東京と名古屋で開催されたPHP定例研究講座の概要

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(『PHP友の会本部日誌』『活動経過報告書』『PHP所史』ファイルなどから作成)


 これらの活動の後、同年7月28日、幸之助から関係各位に発信された手紙には、「先般(松下電器の)会社機構再編成に着手致しましてより、業務も多忙をきわめるに至りましたため、誠に残念なことゝは存じますが、研究講座は当分の間大阪に限り、東京、名古屋では三、四ヶ月に一度という具合に講演会を開きたいと存じております」と記されています(所長発信簿)。
 しかしその後、東京と名古屋で開催された記録はなく、定例研究講座は大阪のみの開催に戻り、昭和25(1950)年6月23日の第29回まで続きました。