人間観

保護色――人間とはなにか〈22〉

 自然界を見てみると、たとえば保護色というものがある。アオムシやイナゴは草色をしているし、カレイやヒラメは砂の色をしている。アマガエルやカメレオンなどは、そのまわりの色に応じて

人間観

不安や貧困に悩むのは......――人間とはなにか〈21〉

 人間が貧困や不安に悩むのは、人知に捉われて、真理をゆがめているからであります。お互いに素直な心になって、真理に順応することにつとめ、身も心も豊かな住みよい社会をつくらねばなり

人間観

真理の探究――人間とはなにか〈20〉

 今までの人間の発見した真理はまだごく一部です。ですから、真理を活用している面が非常に少なく、したがって、真理の働きが人間の繁栄のために十分生きてきていないのです。私たち人間が

人間観

礼の精神――人間とはなにか〈19〉

 いろいろさまざまなものによってお互い人間の共同生活が成り立ち、自分みずからも生かされていることを正しく知るとき、それらいっさいのものに対しておのずと感謝とか報恩の念がわき、こ

人間観

人間の自衛力――人間とはなにか〈18〉

 われわれ人間にはどのような自衛力が備わっているかというと、他の動物には見られない知恵才覚というものが与えられている。この知恵才覚によって、人は身を守る手段を考え、またよりよい

人間観

感謝報恩の心――人間とはなにか〈17〉

 感謝報恩の心を持つということは、人間にとってきわめて大事なことである。  いうまでもないことであるが、人間は自分一人の力で生きているのではない。いわゆる天地自然の恵みという

人間観

人間の弱点――人間とはなにか〈16〉

 自分を正しいと見、他人を正しくないと見るという見方にともすれば陥るのが、人間の宿命であり、一つの大きな弱点であります。この弱点を、われわれは克服しなくてはならないと思うのです

人間観

戦争が起こる原因は......――人間とはなにか〈15〉

 世界大戦が二回ありました。それより小さい戦争は無数にある。日本だけとってみても相当ある。欧州はもちろんそうである。文化がこの百年に非常に進んだにもかかわらず、必ずしもそこに好

人間観

星を知る――人間とはなにか〈14〉

 万物を支配するということは、万物を知っているということやね。たとえば星を知るということでも、ある人が星を手に取ってはいないけれど、心の中で“あの星はきれいだな。あ

人間観

人間としての正しい道――人間とはなにか〈13〉

 人間には人間の歩んでゆく道が、本質的に与えられています。人間が、この道を歩みつつ、この道での完成をめざして進んでゆくことが善であり、これに反する行為が悪であると思うのでありま

人間観

文化が進むほど大きな災害が――人間とはなにか〈12〉

 釈迦、キリストこのかたといいますか、まあ歴史というものが記録に残ってからこのかた、人間観というものが少しも変わっていないのです。封建思想が民主主義になったとか、あるいは共産主

人間観

生と死との流転によって生成発展する――人間とはなにか〈11〉

 生まれてすぐ死んだり、不慮の災害で死んだりすることは、個人的な人情からいえばまことに忍びないことだと思います。しかし、ここで申しあげております死というのは、個々のものについて