人間観

感謝報恩の心――人間とはなにか〈17〉

 感謝報恩の心を持つということは、人間にとってきわめて大事なことである。  いうまでもないことであるが、人間は自分一人の力で生きているのではない。いわゆる天地自然の恵みという

人間観

人間の弱点――人間とはなにか〈16〉

 自分を正しいと見、他人を正しくないと見るという見方にともすれば陥るのが、人間の宿命であり、一つの大きな弱点であります。この弱点を、われわれは克服しなくてはならないと思うのです

人間観

戦争が起こる原因は......――人間とはなにか〈15〉

 世界大戦が二回ありました。それより小さい戦争は無数にある。日本だけとってみても相当ある。欧州はもちろんそうである。文化がこの百年に非常に進んだにもかかわらず、必ずしもそこに好

人間観

星を知る――人間とはなにか〈14〉

 万物を支配するということは、万物を知っているということやね。たとえば星を知るということでも、ある人が星を手に取ってはいないけれど、心の中で“あの星はきれいだな。あ

人間観

人間としての正しい道――人間とはなにか〈13〉

 人間には人間の歩んでゆく道が、本質的に与えられています。人間が、この道を歩みつつ、この道での完成をめざして進んでゆくことが善であり、これに反する行為が悪であると思うのでありま

人間観

文化が進むほど大きな災害が――人間とはなにか〈12〉

 釈迦、キリストこのかたといいますか、まあ歴史というものが記録に残ってからこのかた、人間観というものが少しも変わっていないのです。封建思想が民主主義になったとか、あるいは共産主

人間観

生と死との流転によって生成発展する――人間とはなにか〈11〉

 生まれてすぐ死んだり、不慮の災害で死んだりすることは、個人的な人情からいえばまことに忍びないことだと思います。しかし、ここで申しあげております死というのは、個々のものについて

人間観

欠点も長所も――人間とはなにか〈10〉

 千人が千人、万人が万人とも、欠点も長所もある。その欠点も長所もみとめて生かすというところに自由主義があると思います。それを消してしまって一つの型にはめてしまう、ということはも

人間観

人間道とは――人間とはなにか〈9〉

 人間には、万物の王者としての偉大な天命がある。かかる天命の自覚に立っていっさいのものを支配活用しつつ、よりよき共同生活を生み出す道が、すなわち人間道である。人間道は、人間をし

人間観

鉄のかたまりは1つになるが......――人間とはなにか〈8〉

 みんなが一つのものであれば、一つになってしまいます。三つの鉄のかたまりを溶解してやれば一つの鉄のかたまりになってしまいます。それは同じものだからそうなるのです。けれども、人間

人間観

母の愛――人間とはなにか〈7〉

 たとえば母親は慈愛の心をもっておりますが、場合によっては子を叩きます。叩くということは慈愛の心に反する。母にその心がないかといえば、決してそうではなく、母の愛はやはり一貫した

人間観

美の反面には醜がある――人間とはなにか〈6〉

 池の底というものは、やっぱり汚いものである。水がたたえられてこそ、樹々も映し月も映えるのだが、その肝心の水がなくなってしまったら、映すべき何物もなくて徒(いたずら)に醜い底を