人間観

保護色――人間とはなにか〈22〉

 自然界を見てみると、たとえば保護色というものがある。アオムシやイナゴは草色をしているし、カレイやヒラメは砂の色をしている。アマガエルやカメレオンなどは、そのまわりの色に応じて

人生

幸せというもの――いまを生きる、これからを生きる〈22〉

 幸せというものは、それは人によって違うと思いますけれど、生きがいを感じる人が幸せではないですか。 『松下幸之助発言集15』(1976)

国家

山の美しさ――これからの日本人へ〈22〉

 つい最近、すこし健康を害して松下病院に入院し、新館の四階に入れてもらうことになった。何しろ建物は新しいし、設備もよいので、会社の社長室よりもむしろ住みよいくらいで、その上、大

経営

侯王がよく道を守れば――真の商売、真の経営とは〈21〉

 老子のことばに、「侯王がよく道を守れば、すべてのものごとはおのずとうまくいくだろう」という意味のものがあるという。老子のいう“道”とは、いわゆる道義道

仕事

付和雷同――仕事において大切なこと〈21〉

 付和雷同という言葉がありますが、付和雷同に終始していきますと、そこからは何も生まれない。生まれるものは過ちであるということにもなろうかと思います。付和雷同のような姿であるが、

人間観

不安や貧困に悩むのは......――人間とはなにか〈21〉

 人間が貧困や不安に悩むのは、人知に捉われて、真理をゆがめているからであります。お互いに素直な心になって、真理に順応することにつとめ、身も心も豊かな住みよい社会をつくらねばなり

人生

大きな災害や失敗を通して――いまを生きる、これからを生きる〈21〉

 何か一つ大きな災害でもあったときに、その瞬間は“ああ困ったなあ”となりますわ。けれども、あくる日になると変わってくるわけです。“慌てるな、

国家

バランスのとれた教育を――これからの日本人へ〈21〉

 個人といっても、あくまで国家、民族に基礎をおいた個人でなくてはなりません。その肝心の基礎の方を忘れてしまって教育したのでは、いわば無国籍者の集団をつくることになってしまいます

経営

正しいことが通らない――真の商売、真の経営とは〈20〉

 世の中というものは一面ふしぎなもので、自分はこうするのが正しいと考えてやったことでも、それがそのまま受け入れられるとは限らない。別にそれが自分のひとりよがりではなく、だれもが

仕事

強く求める――仕事において大切なこと〈20〉

 お釈迦さんでも、修行して、いかに艱難辛苦しても、悟れない時は悟れないわけです。悟れる時は、何の苦労もせずに悟れた。けれど、私が思うには、お釈迦さんは終始一貫「悟りを開きたい。

人間観

真理の探究――人間とはなにか〈20〉

 今までの人間の発見した真理はまだごく一部です。ですから、真理を活用している面が非常に少なく、したがって、真理の働きが人間の繁栄のために十分生きてきていないのです。私たち人間が

人生

恩を知る――いまを生きる、これからを生きる〈20〉

 心の豊かさというものにはいろいろあるだろうけれど、恩を知るということは、その最たる一つじゃないかと思う。恩を知ると心が豊かになって、人間といわず天地万物いっさいのものの恵みが