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山の美しさ――これからの日本人へ〈22〉

 つい最近、すこし健康を害して松下病院に入院し、新館の四階に入れてもらうことになった。何しろ建物は新しいし、設備もよいので、会社の社長室よりもむしろ住みよいくらいで、その上、大

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バランスのとれた教育を――これからの日本人へ〈21〉

 個人といっても、あくまで国家、民族に基礎をおいた個人でなくてはなりません。その肝心の基礎の方を忘れてしまって教育したのでは、いわば無国籍者の集団をつくることになってしまいます

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日本は名人芸で――これからの日本人へ〈20〉

 日本は名人芸でいく。国によって役割を決めないといかんですね。日本には資源がないけれども、質の高い人材資源が豊かにあるのですから、これを活用していくことがますます必要になります

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神は人間の先祖――これからの日本人へ〈19〉

 八百万(やおよろず)の神々、いいかえれば日本の神々はすなわち、人間であり、日本人の先祖であると考えられます。ですから、八百万の神々が天照大神を中心に衆議によって物事を行なって

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国の大手術を――これからの日本人へ〈18〉

 国の病患というものを根本的にえぐり出す大手術をしなくてはいけない。まかりまちがえば片足を失うほどの大手術をして、病根を摘出する必要がある。大手術というものは、いろんな点におい

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お祭りの意義――これからの日本人へ〈17〉

 日本人は、神仏やきわめてすぐれた人びとを神社仏閣にまつり機会あるごとにこれに詣でる、あるいは春夏秋冬それぞれにお祭りをするなどという風習をつちかい保ち続けてきました。そういっ

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日本人の素質――これからの日本人へ〈16〉

 われわれ日本人は立派な国民であるという誇りをもたなければならない。どういうものでも外国のものを取り入れて、それを消化し、日本化して、より立派なものにしあげる、そういう力をわれ

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玉を抱いて罪あり――これからの日本人へ〈15〉

 “玉を抱いて罪あり”ということばもありますが、個人でも、それを生かすことのできない人が、他人から高価なものをもらっても、かえって災いを招き、不幸に陥る

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片手に仕事、片手に政治――これからの日本人へ〈14〉

 今までのように、政治は政治家にまかせておけばいいのだと考えたり、自分の企業を中心とした立場から、政府に「ああしてほしい、こうしてほしい」と要望することはもういけませんね。片手

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"文武両道"は"武文両道"ではない――これからの日本人へ〈13〉

 文武両道ということばをみてみますと、“文・武”であって、“武・文”ではありません。つまり主となるのは文であって、武はそれを守る

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国民総和の精神を――これからの日本人へ〈12〉

 やはり、国民総和の精神を盛り上げないといかんですね。つまり今、不信感に満ち満ちているでしょう。総和というものがない。だから衆知がバラバラです。ですから、衆知を集めていかねばい

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徳の政治――これからの日本人へ〈11〉

 天皇家の祖先というものは、大昔には小集落の長であったと思うのです。それが長い時代をへて、代を重ね、中集落の長から、大集落の長へとなり、最後に日本を統一し、一つの国家としての基