人間観

生と死との流転によって生成発展する――人間とはなにか〈11〉

 生まれてすぐ死んだり、不慮の災害で死んだりすることは、個人的な人情からいえばまことに忍びないことだと思います。しかし、ここで申しあげております死というのは、個々のものについて

人生

本当の意味の素直さ――いまを生きる、これからを生きる〈11〉

 人から言われたことをただ忠実に、従順に守るということだけでは、本当の意味の素直さにはならないと思うのであります。これはいわば消極的な素直さであると思うのであります。本当の意味

国家

徳の政治――これからの日本人へ〈11〉

 天皇家の祖先というものは、大昔には小集落の長であったと思うのです。それが長い時代をへて、代を重ね、中集落の長から、大集落の長へとなり、最後に日本を統一し、一つの国家としての基

経営

秘めた素質を引き出すには――真の商売、真の経営とは〈10〉

 松下村塾には、高杉晋作などのような、名門、上士の子弟もいるが、同時に伊藤博文とか山県有朋のような足軽の子もいる。封建時代にあっては、ふつうであればまず重く用いられることのない

仕事

力をつくす――仕事において大切なこと〈10〉

 きょう一日、本当によく働いた、よくつとめた、そう思うときには、疲れていながらも食事もおいしくいただけるし、気分もやわらぐ。ホッとしたような、思いかえしても何となく満足したよう

人間観

欠点も長所も――人間とはなにか〈10〉

 千人が千人、万人が万人とも、欠点も長所もある。その欠点も長所もみとめて生かすというところに自由主義があると思います。それを消してしまって一つの型にはめてしまう、ということはも

人生

相手の本意を知るには――いまを生きる、これからを生きる〈10〉

 他人の後ろ姿だけ見て顔が美しいかどうか見分けることはできないし、顔だけ見て相手の心の本意を察することもむずかしい。常に互いに表情を交わしあい、隔てなく話しあってこそ、理解を深

国家

自分を愛するごとく住む世界を愛する――これからの日本人へ〈10〉

 人間は、だれでも自分を愛さない者はないわけです。それと同じように、自分がかわいければ自分の住む町がやはりかわいい、さらに進んでは自分の住む国がかわいい、ということに通じる考え

経営

損して得取れ――真の商売、真の経営とは〈9〉

 私ども子どもの時分によく親方から教えられたのは、商売人というものは、“損して得取れ”ということです。これは少し旧式な話でありますけれども、損して得取れ

仕事

金には人の労役が――仕事において大切なこと〈9〉

 金というものは、五十円なら五十円の貨幣であれば、その中にあらゆる人の労役というものが入っていると思うんです。五十円というものは、人々の苦心の働きである。その働きを表現している

人間観

人間道とは――人間とはなにか〈9〉

 人間には、万物の王者としての偉大な天命がある。かかる天命の自覚に立っていっさいのものを支配活用しつつ、よりよき共同生活を生み出す道が、すなわち人間道である。人間道は、人間をし

人生

感謝とこわさ――いまを生きる、これからを生きる〈9〉

 感謝とこわさを知らぬ者は、人間にあらずして、いわば動物と同じである。個人でも、団体でも、感謝とこわさを知らないと、必ず自己の力を過信し、ついには暴力や権力に頼るようになる。た