人生

恩を知る――いまを生きる、これからを生きる〈20〉

 心の豊かさというものにはいろいろあるだろうけれど、恩を知るということは、その最たる一つじゃないかと思う。恩を知ると心が豊かになって、人間といわず天地万物いっさいのものの恵みが

人生

いかに金があっても――いまを生きる、これからを生きる〈19〉

 いかに金(かね)がありましても、その金を金としてほんとうに世の中のため、自分のため、また周囲のために生かす心の高まりとでも申しますか、人間としての高まりというものがなくしては

人生

剣術と度胸――いまを生きる、これからを生きる〈18〉

 剣術を習ったら、必ず勝つと思うたら間違いや。度胸のないやつは、ほんとうの剣を持ってやったらもうぼろぼろにされてしまう。度胸の据わった人間と勝負すれば負けてしまうわけや。そやか

人生

よいことは負けないでやろう――いまを生きる、これからを生きる〈17〉

 “よいことは負けないでやろう”という精神は、何としても残していかねばならないと思います。  私の若いころには、掃除一つをとっても自分の家の前だけでな

人生

天命と孔子の強さ――いまを生きる、これからを生きる〈16〉

 天命とか運命といったものがあるかないかというのは、まことにむずかしい問題である。科学的に証明できるものではないから、そんなものはないという見方もできるし、そう考える人もいるだ

人生

よき生産とよき消費の営み――いまを生きる、これからを生きる〈15〉

 われわれ人間の生産なり消費というものは、単なる生産と消費のくり返しではない。生活の各面において、きのうよりきょう、きょうよりあすへと、絶えずよりよき生産と消費を望み、逐次これ

人生

譲り合いと辛抱と――いまを生きる、これからを生きる〈14〉

 むかしからの言いつたえでは、日本には、やおよろずの神と言って、神さまが八百万もおられたということだが、八百万もおられたら、神さま同士でも、ものごとをまとめる時には、やはり譲り

人生

親孝行したいときには親はなし――いまを生きる、これからを生きる〈13〉

 ぼくが今日あるのは、決して自分の力や才覚のためではない、父の願いや思いというものが、ぼくの身体に伝わってきていたためではないか、という気がするのです。「親孝行したいときには親

人生

福は近くにある――いまを生きる、これからを生きる〈12〉

よさは近くにあるんですな。福は近くにあるんです。それを遠くにあるように見ている。他人の花は赤い、というような感じがするんですな。 『松下幸之助発言集15』(1976)

人生

本当の意味の素直さ――いまを生きる、これからを生きる〈11〉

 人から言われたことをただ忠実に、従順に守るということだけでは、本当の意味の素直さにはならないと思うのであります。これはいわば消極的な素直さであると思うのであります。本当の意味

人生

相手の本意を知るには――いまを生きる、これからを生きる〈10〉

 他人の後ろ姿だけ見て顔が美しいかどうか見分けることはできないし、顔だけ見て相手の心の本意を察することもむずかしい。常に互いに表情を交わしあい、隔てなく話しあってこそ、理解を深

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感謝とこわさ――いまを生きる、これからを生きる〈9〉

 感謝とこわさを知らぬ者は、人間にあらずして、いわば動物と同じである。個人でも、団体でも、感謝とこわさを知らないと、必ず自己の力を過信し、ついには暴力や権力に頼るようになる。た