昭和50年に発刊された『PHPのことば』を改題、再編集したもの。

まえがき

本書は、松下幸之助がその生涯をかけて思索を重ね、生み出してきた考え方をまとめ、整理したものである。その内容は、宇宙の根源から人間、社会、人生万般にわたっており、壮大な哲学として読み取ることができよう。今日の混迷する人心、社会を考えるとき、松下幸之助の遺したこの哲学は、二十一世紀の新たな時代を生きる私たちに、問題の根本的解決や新たな生きがい創造への多大のヒントを与えてくれると考えられる。一人でも多くの方々にお読みいただくことを願ってやまない。

  • 目次

・I 自然・宇宙
繁栄の基8
生成発展13
大義の意義20
調和の本質29
自然の恵み37
素直な心42
・II 人間
人間の目的52
人間の天命59
人間性72
理性と本能78
善と悪85
欲望の善92
信と解99
殺生の意義106
・III 人生
人生の意義114
天分の自覚120
人間としての成功128
礼の本義136
信仰のあり方(一)148
信仰のあり方(二)159
礼としつけ167
悩みの本質174
健康の原理181
・IV 社会
繁栄の社会190
国家と世界199
国民生活の意義208
調和の思想219
経済の目的224
生産と消費233
富の本質240
学問の使命249
教育の大本253
文化の意義259
・V 政治
政治の要諦270
民主主義の本質277
政治の責任291
政治家の職責298
官吏の優遇307
租税の適正313
憲法の淵源322