松下幸之助用語

怖さを知る

 

用語解説

 「子どもは親に怖さを感じる。店員は主人が怖い。社員は社長が怖い。社長にしても、部下が怖い。世間が怖い……人間は、たんに犬に嚙まれるのが怖いというのとは違った、もっと精神的な意味での怖さを常に感じることが必要だと思う」と松下幸之助は述べている。なぜなら、「何ものかに怖さを感じて、日々努力を続けていけば、自ずと謙虚さというか、一種の慎み深さが生まれてくる。そこに己の行動についていろいろと反省する心のゆとりというものも生まれてきて、自分のとるべき正しい道はどれかということを的確に判断することもしやすくなると思う」からである。
 “怖いもの知らず”ほど危険なことはないという戒めである。