松下幸之助は多数のことばを残しています。しかしながら、「そうできれば理想だけど......」「抽象的すぎて自分の仕事にどう落としこめばいいのかわからない」「日々の仕事に追われて考える余裕がない」といった声が、PHP研究所社内からも聞かれるのが実情です。
そこで当社経営理念研究本部では、理念浸透の一環として、「PHPとして大切にする価値観」15項目に当てはまる松下幸之助のことばを、実際にありそうな(中には本当にあった)出来事に置き換えてマンガにしてみました。 ストーリーもマンガも研究部員の手づくりですので拙い部分も多々ありますが、なにとぞご容赦ください。
松下幸之助の考え方をどのように実践すればいいのかわからない方へ、このマンガが多少なりともお役に立てれば幸いです。
松下幸之助のことば
「話し上手より聞き上手」
関連する松下幸之助エピソード
自分ばかりしゃべりはった
昭和三十六年秋、幸之助が九州のある取引先の工場を訪れたときのこと。三十分ほど工場を見学し、そのあと社長、工場長と十分間ほど歓談した。
帰りの車中で幸之助は、随行していた九州松下電器の幹部に言った。
「きみ、あそこの会社、経営はあまりうまくいっていないな」
「どうしておわかりですか」
「工場を一見したら、まあ、だいたいわかるわ。それと、さっきのあの社長さん、あの人より経験の深いはずのわしがせっかく行っているのに、わしから何か引き出そう、何かを聞き出そうという態度にちょっと欠けとった。自分ばかりしゃべりはったな」。
『エピソードで読む松下幸之助』
PHP総合研究所[編]
より
PHPとして大切にする価値観
共感・寛容性
登場人物
ピー助
平和主義で気弱な性格
ハピ子
天真爛漫でやさしい心の持ち主
プロ太郎
要領がいいが、プライドが高め
クマ部長
関西出身。仕事に対して熱いキャラ