「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2017年7月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第13期 第6回
一人ひとりが志を固める
七月十四日、十五日、第十三期生が最終回を迎えました。
一日目はまず、松下幸之助から二十八年間にわたり薫陶を受けた弊社客員・岩井虔による特別講話「松下幸之助に学んだもの」。直接接した者でしか知りえないエピソードをふんだんに交えて松下の人間的魅力を紹介しました。
岩井によると、PHP研究所での松下はしつけに厳しく、あいさつや来客応対から毎朝の掃除まで、徹底することを求められたといいます。岩井はその一方で、相手を分け隔てせず、誰に対しても気さくに接する松下の姿勢から、人としてのあり方を教わったことも強調しました。また、松下のメディア対応に関して、複数の新聞社から同じようなテーマで論考を依頼された際は、各紙の特徴に合わせて内容を変えていたほど丁寧だったという裏話などもあり、塾生は興味深く聞き入っていました。
一日目の後半から二日目にかけては、最終回恒例の「わが志を述べる」。塾生一人ひとりがパワーポイントを使ってプレゼンテーションをしました。当塾アドバイザーであるパナソニックロジスティクス元社長の松村二郎氏のコメントに加え、他の塾生からも厳しくも愛情のこもった“同志アドバイス”が送られました。
その後、塾生は「五年後の自分に向けてのメッセージ」を色紙にしたため、決意表明。それぞれがみずから考えた言葉で、志を固めることができました。
そして、塾長・松下正幸が講話。卒塾後のこれからが、学びを通して成長した塾生にとって新たなスタートであることを強調しました。さらに、祖父である松下幸之助のプライベートな面にも話が及ぶ一方、塾生からの質問には率直に答えるなど、終始なごやかな雰囲気のうちに全プログラムが終了しました。
最後に、塾生一人ひとりが塾長から修了証を受け取り、晴れて卒塾。今後の皆さまのご活躍を祈念いたします。
◆『衆知』2017.9-10より
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