「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2017年12月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第14期 第6回
一人ひとりが志を固める
十二月八日、九日、第十四期生が最終回を迎えました。
一日目はまず、松下幸之助から二十八年間にわたり薫陶を受けた弊社客員・岩井虔による特別講話「松下幸之助に学んだもの」。直接接した者でしか知りえないエピソードをふんだんに交えて松下の人間的魅力を紹介しました。
岩井によると、松下は好奇心が旺盛で、知りたいことがあれば、「きみ、どう思う?」と率直に尋ねる人でした。はるか年下の自分にも意見を求めてきた時は驚いたといいます。また、松下はどんな客に対しても、もてなしに手を抜かず、見送りの際は、その姿が見えなくなるまで頭を下げ、見えなくなった瞬間に再び敬礼していたという話を聞いて、塾生は、相手の地位や身分にかかわらず、分け隔てせずに接することの大切さを学びました。
一日目の後半から二日目にかけては、最終回恒例の「わが志を述べる」。塾生一人ひとりがプレゼンテーションを行ないました。当塾アドバイザーでキリンビール元副社長の田村潤氏による長年の経験に裏づけられた的確なコメントに加え、他の塾生からも厳しくも愛情の込もった“同志アドバイス”が送られました。
その後、塾生は「五年後の自分に向けてのメッセージ」を色紙にしたため、決意表明。みずから考え、魂を込めた言葉で、志を固めることができました。
そして、塾長の松下正幸による第十四期の最終講話。初回からの塾生の成長ぶりを高く評価する半面、卒塾後のこれからが新たなスタートであることを強調しました。さらに、祖父である松下幸之助のプライベートな面にも話が及ぶ一方、塾生からの質問には丁寧に答えるなど、終始なごやかな雰囲気のうちに全プログラムが終了しました。
最後に、塾生一人ひとりが塾長から修了証を受け取り、晴れて卒塾。今後の皆さまのご活躍を祈念いたします。
◆『衆知』2018.3-4より
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