松下幸之助用語

自然の理法に従う

 

用語解説

 松下幸之助の経営の原則を一言でいえば、“自然の理法に従った経営を行う”ということになる。つまり、百円の原価のものを百十円で売る。売ったならば必ず代金を集金する。早くいえば、当たり前のことを当たり前になしていくということだ。

 逆にうまくいかない経営とは、たとえば宣伝のためといって、百円のものを九十円で売る、あるいは適正な値段で売っても集金を怠る、というような、なすべきことをなさないところに生まれる。「大いに知恵を働かせ、才覚を生かすことも一面きわめて大切であるが、根本は人知を超えた大きな天地自然の理に従って経営をしていくということでなければならない」というわけである。