人間観

美の反面には醜がある――人間とはなにか〈6〉

 池の底というものは、やっぱり汚いものである。水がたたえられてこそ、樹々も映し月も映えるのだが、その肝心の水がなくなってしまったら、映すべき何物もなくて徒(いたずら)に醜い底を

人間観

自ら神を創造し、知恵を授かる――人間とはなにか〈5〉

 私は、人間というものがえらいものやと思うのは、自分の発想で神様というものを創造するわけですな。その創造した神さんに手を合わして拝んでいる。それで知恵を授かる。知恵を授かって自

人間観

お互いに飼い合う社会――人間とはなにか〈4〉

 われわれの社会というものは、人間お互いが飼い合いしていると言ってもいい。人間がみな集まって、お互いに飼い合いしている。私はみなさんに飼われている。みなさんは私に飼われている。

人間観

心とともに物の豊かさを――人間とはなにか〈3〉

 人間のもつ物質的な欲望を一切たちきって、ひたすら心の豊かさのみを求めて清貧に甘んずることは、一応善だと思われますが、しかしそれはあまりにも一方に偏していて本能と調和している姿

人間観

自然知にしたがって自然を動かす――人間とはなにか〈2〉

 もともと、人間は自然の一部である。人間を含めて万物いっさいは、自然の理法といったものによってつくられたといえよう。そしてまた、その自然の理法によって、人間も万物もたえざる生成

人間観

人間の使命とは――人間とはなにか〈1〉

 人間の使命とは、考え方はいろいろあるが、端的にいえば、人間が主人公になることである。万物いっさいの主人公であるということを自覚することである。その自覚をしないところから、いろ