今までのように、政治は政治家にまかせておけばいいのだと考えたり、自分の企業を中心とした立場から、政府に「ああしてほしい、こうしてほしい」と要望することはもういけませんね。片手に仕事、片手に政治といいますか、国のことを考え、そのために「われ何をなすべきか」をみずからに問い、答えていかなくてはならないと思うのです。 

『憂論』(1975)