松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2017年1月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。

 

【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第13期 第3回

経営者が持つべき人間観とは

一月二十日、二十一日、「人を活かす~人心の妙と人材育成」というテーマで、第十三期の第三回が開催されました。

 

初日は塾生による「経営理念確立の背景、および実践方法」の課題発表からスタート。自分自身で理念を策定したという創業経営者から、先代に理念の由来を教えてもらったという後継経営者まで、塾生それぞれが個性的な発表をしました。これに対して、当塾アドバイザーで元パナソニックロジスティクス社長の松村二郎氏から具体的なコメントがありました。

 

続いて、当塾主幹講師で弊社専務の佐藤悌二郎による講義「松下幸之助の人間観」と、それを受けて「経営者が持つべき人間観とは」のテーマで全体討議。「人間には無限の可能性がある」という松下幸之助の人間観をめぐり、やる気がない社員にも本当に可能性があるのかなど、活発な議論が交わされました。

 

二日目の午前は、弊社経営理念研究本部次長の渡邊祐介による「松下幸之助の人の育て方・活かし方」と、弊社松下理念研究部長の川上恒雄による「人を活かすエピソード」の二つの講義が行なわれました。

 

午後は、イメージプラン社長で、老荘思想に通じた田口佳史(よしふみ)氏による特別講義「時代とリーダーシップ」。若い頃松下幸之助に会って影響を受けた話のほか、西洋の合理主義では切り捨てられてきた面に着目する東洋思想を背景としたリーダーシップ論が紹介されました。特に自己の内面をみる力を磨くこと、西洋的二元論を超え、矛盾を陰陽ととらえて統合することの重要性を説きました。

 

最後は、人間観や人材育成についてのグループ討議とその発表。アドバイザーの松村氏が、人材育成は前日学習した経営理念の実践と密接に結びついていることを強調し、塾生にとっておおいに学んだ二日間となりました。
 

経営セミナー 松下幸之助経営塾

 

 

◆『衆知』2017.3-4より

 

衆知2017.3-4