「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2019年3月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第17期 第4回
理想と現実のギャップを埋める
三月十五日、十六日、第十七期の第四回が、「すべてに学ぶ~万物万人皆わが師」というテーマで開催されました。
初日は、塾生の課題発表「前半三回までの学びと実践」。第十七期も全プログラムの中間を折り返したことから、塾生一人ひとりが前半の学習の進捗度を振り返る一方、取り組みを始めた実践について発表しました。
それに対して、当塾アドバイザーでキリンビール元副社長の田村潤氏が、「理念に照らしてあるべき姿や理想と現実とのギャップを埋める努力が大切だ」とのコメントを加えました。
二日目の午前はまず、前日の課題発表に関するグループ討議。田村アドバイザーから、理念はできるだけ具体的に戦略に落とし込まなければ部下の行動のモチベーションにつながらないという話がありました。
次いで、第十七期の主幹講師で弊社客員の佐藤悌二郎が「すべてに学ぶことの大切さ」というテーマで講義をしました。
午後は、漢方薬で知られるツムラの社長・加藤照和氏が「順天の精神~天地自然の理法に従う理念経営」というテーマで特別講話を行ないました。
加藤氏はまず、同社の前社名「津村順天堂」の「順天」は「天に順う」という意味であり、松下の説く「自然の理法に従う」ことに通じるところがあると説明。それに加えて、四十八歳で社長に就任して以来、松下の考え方をもとに理念経営を心がけているとも話し、その実践例などを紹介しました。
多くの塾生から、加藤氏の人柄が謙虚で礼儀正しいばかりでなく、話も論理的でわかりやすいという賞賛の声があがりました。
再びグループ討議の後、最後に田村アドバイザーが「最終回まであと二回。後半で加速的に成長する塾生が多いのでがんばってほしい」という激励の言葉を塾生に送り、塾生も気が引き締まった第四回となりました。
◆『衆知』2019.5-6より
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