「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2020年9月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第21期 第1回
考え抜く力をつける
九月十八日、十九日、第二十一期の第一回が、「志から理念へ~経営の使命」というテーマで開催されました。
初日は塾生の自己紹介に続き、塾長の松下正幸が開講のあいさつ。「大きな変化に直面しているこの時代、当塾での学びを通して皆さん自身が考え抜く力をつけることが大切だ」と述べ、塾生も気を引き締めた様子でした。そして主幹講師の渡邊祐介が、「松下幸之助の生涯と志」というテーマで最初の講義を行ないました。
二日目は、前日の振り返りの後、渡邊による講義「経営理念の意義と確立」。そして午後からは、かつて松下電器産業副社長やWOWOW社長として活躍し、ぴあ社外取締役を務める佐久間曻二氏の特別講話「松下幸之助創業者に学び、WOWOWの再建に生かす」。
佐久間氏はまず、若い頃に松下幸之助から、①経営理念、②現場主義、③素直な心、④聞き上手、⑤即断できるカン――などの重要性を学んだことを強調。一九九三年に巨額の累積赤字に苦しむWOWOWの再建を託された際、こうした松下の教えを独自の経営改革論に発展させ、同社の官僚的体質と闘いながら黒字化に成功したエピソードを披露しました。
塾生同士が初顔合わせにもかかわらず、活発な意見交換も見られた第一回となりました。