「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2021年6月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第22期 第2回
経営と商売の原則を徹底
六月十八日、十九日、第二十二期の第二回は、会場のある京都市にまん延防止等重点措置が適用されたため、オンライン形式に変更して開催。それに伴い、予定していた松下真々庵の見学を延期し、当初の第三回のプログラムを、一部を除いてこの第二回で行なうことにしました。テーマは「原理原則を貫く~基本の徹底~」。
初日は塾生による課題発表「わが社の発展要因」からスタート。各発表に対して、パナソニックエクセルスタッフ元社長で当塾アドバイザーの松本潤氏から、自身の経験を踏まえたコメントがありました。
続いて「経営と商売の基本 原則編」というテーマで、弊社PHP理念経営研究センター首席研究員で当塾講師の川上恒雄が講義。松下幸之助が重んじた「自主責任経営」や「衆知を集めた全員経営」などを学びました。
二日目の午前は、グループ討議の後、同研究センター代表で当塾主幹講師の渡邊祐介が、川上とともに、前日の講義の応用編である「経営と商売の基本 実践編」を行ないました。
午後は、元キリンビール副社長で100年プランニング代表の田村潤氏による特別講話「アフターコロナ時代と松下幸之助の精神」。かつて業績不振を極めたキリンビール高知支店に支店長として配属され、全国トップクラスの支店に変革できたのは、売上や利益ではなく理念の実現を社員に訴え、その理念を徹底的に行動に落とし込み、地域の顧客の共感を得ることに尽力したからだと述べました。
その上で、合理主義的な知性だけでは顧客や社員の心を動かすことはできず、知性と野性を併せ持つ松下幸之助の精神が、アフターコロナの時代には必要だと訴えました。塾生との質疑応答も活発に行なわれ、最後まで盛り上がった特別講話となりました。
最後に、松本アドバイザーが総括。塾生同士、直接顔を合わせることができなかったものの、充実した二日間となりました。
オンラインに変更しても、対面同様、活発な意見交換が行なわれた