「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2021年12月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第22期 第5回
「両脳」を活かす経営とは
昨年の十二月十日、十一日、第二十二期の第五回が、「経営を革新する~日に新た~」というテーマで開かれました。
初日はまず、塾生の課題発表「私の志を述べる」。この課題は、次回の最終回における成果発表の予行演習でもあります。パナソニックエクセルスタッフ元社長で当塾アドバイザーの松本潤氏から建設的なコメントが送られました。
次いで、弊社PHP理念経営研究センター代表で当塾主幹講師の渡邊祐介による講義「革新と決断」。松下幸之助の実践事例を通して、現代におけるイノベーションと迅速な意思決定の重要性を学びました。
二日目の午前には、前日の課題発表に対する塾生間の相互アドバイスに続いて、最終回の発表に向けてプレゼンテーションの技法を高めるため、弊社人材開発企画部長で当塾ファシリテーターの的場正晃が「人の心に伝わる志」と題した演習を行ないました。さらに渡邊主幹講師が、松下幸之助もまた、説得力のある話し方を心がけていたことを講義しました。
午後は、松下電器産業元副社長でパナソニック終身客員の戸田一雄氏による特別講話「両脳を活かし、新しい時代のエース企業を目指す」。ここでいう「両脳」とは「左脳=論理性」と「右脳=人間性」を意味し、戸田氏は、有事の際の経営者にはこの二つの資質が求められると訴えました。そして、この「両脳」を活かすことで組織の結束力が高まり、松下幸之助の教えた「全員経営」を実践できると強調しました。
その上で、自社の強みの活用による経営目標の達成と、市場ニーズの把握による顧客願望の実現の両方を目指すことにより、魅力的な新製品やサービスの市場展開ができることを解説。戸田氏の実経験を踏まえた興味深い講話に対して、塾生からも多くの質問が出て、活発な議論が交わされました。
最後に松本アドバイザーの話と、次の最終回の発表に向けての説明がありました。