「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2022年1月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第23期 第3回
経営と商売の基本を習得
一月十四日、十五日、第二十三期の第三回が開かれました。テーマは「原理原則を貫く~基本の徹底~」。
初日はまず、本来初回に実施される予定だったものの新型コロナ感染症対策のために延期になっていた、弊社京都本部内にある松下幸之助関連資料庫等の見学をしました。
続いて、塾生による課題発表「わが社(または私)が大切にしている『経営の基本』」。渡邊主幹講師、的場ファシリテーター、そして弊社PHP理念経営研究センター首席研究員で当塾講師の川上恒雄がそれぞれ、各発表に対してコメントをしました。
そして初日の最後は、川上講師が「経営と商売の基本 原則編」というテーマで講義をし、松下幸之助が重んじた「自主責任経営」や「衆知を集めた全員経営」「企業は社会の公器」などについて解説しました。
二日目の午前は、渡邊主幹講師と川上講師が、前日の講義の応用編である「経営と商売の基本 実践編」を行ないました。
午後は、元キリンビール副社長で100年プランニング代表の田村潤氏による特別講話「『キリンビール高知支店の奇跡』と松下幸之助の精神」。かつて業績不振を極めたキリンビール高知支店に支店長として配属され、全国トップクラスの支店に変革できたのは、業績数字ではなく理念の実現を経営目標に掲げたからだと強調しました。具体的には、その理念を徹底的に行動に落とし込み、支店全体で年間何万人もの消費者の声に直接耳を傾け、地域の顧客の共感を得ることに尽力したと述べました。
その上で、リーダーが自己本位の姿勢でいると部下はなかなか行動せず、理念の実現に向けて部下に協力をお願いするぐらいの謙虚な姿勢が大切であることも訴えました。
田村氏は、その後の塾生同士のグループディスカッションにもみずから参加し、最後まで充実した第三回となりました。
以降の【塾生通信 日に新た】は電子季刊誌『[実践]理念経営Labo』にて継続します。
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