Q174:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?

昭和38(1963)年ごろ、新聞記者たちが松下幸之助を食事に招待したことがありました。そのメニューは何だったでしょうか?

(1)寿司

(2)そば

(3)カレーライス

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解答&解説コラム

(3)が正解です。

 松下幸之助は、昭和36(1961)年1月に、松下電器会長に就任すると、それまでのお礼の意をこめて、新聞記者などジャーナリストを毎月、大阪の料亭「吉兆」に招待していました。記者たちは毎回豪華な食事にありつけることをありがたく思う一方で、いつかお返しをしないといけないという気持ちももっていました。

 やがて、記者たちのほうから、幸之助を食事に招待しようという具体的な話にまとまっていきます。幸之助ほどの財産もないので、自分たちがごちそうできる食事で、幸之助の好物がいいと考え、カレーライスが選ばれました。食事会は「億万長者にカレーライスをごちそうする会」と命名され、大阪のレストラン「アラスカ」で開かれることになります。

 この話を聞いて幸之助は「そりゃ結構。私はカレーライスが大好きでっせ」と喜びました。しかし本当は、この食事会が計画された昭和38(1963)年初頭は、体調不良の状態でした。社長を退任して、長年待ち望んでいたPHP研究を熱心に行った結果、過労がたたり、医者から休養を優先するように言われていたのです。

 食事会は、病をおしての参加となりました。幸之助はそれでもこの招待を喜び、カレーラスのお礼として、後日よりいっそう豪華な食事に記者たちを招待したということです。