Q3:この幸之助の言葉の○○に当てはまるのは?
「人生とは、○○と○○の営みである」
(1)勤労・奉仕
(2)感謝・報恩
(3)生産・消費
解答&解説コラム
(3)の「生産・消費」が正解です。「人生」と経済用語である「生産・消費」を結びつけることに違和感を感じられるかもしれません。
しかし幸之助は、生産と消費は「単に物資をつくったり、使うことのみ」を指すのではなく、「物心両面にわたるもの」だと考えていました。物資だけでなく、心の生産・消費もあるというのです。そうして人間は、物心ともによき生産・消費をすることで繁栄の道をひらくことができるとして、「人生とは、生産と消費の営みである」と述べたのです。
では、よき心の生産・消費とはどんなものなのでしょうか。幸之助は、よい話を聞き、音楽を聴いて喜び、名画を見て楽しむことなどがよき心の消費であり、お互いが相寄ってよい思いをかよいあわせること、勉強して新しい知識を得ることなどがよき心の生産であると言っています。
今日、物質的には、幸之助が生きた、かつての大量生産・大量消費の時代は終焉し、持続可能な発展を主眼に置いたリサイクル、リデュース、リユースを視野に入れた生産・消費が求められる時代になっています。それだけに、ますます人間の知恵・創意工夫が試され、よき心の生産、よき心の消費が必要とされているといえましょう。