Q5:この幸之助の言葉の○○に当てはまるのは?

「商品はわが○」

 (1)命

 (2)娘

 (3)宝

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解答&解説コラム

 (2)の「娘」が正解です。限りない愛情を注ぎ、手塩にかけて育てたわが娘が、よその家に嫁入りする。新たな親戚ができる喜びとともに、その嫁ぎ先のこと、わが娘のことが気にかかるようになる。“向こうの家族に気に入ってもらっているだろうか” “近くに来たついでにちょっと様子を見に寄ってみようか”――。


 同様に、自らが扱っている商品を買っていただくということは、わが娘を嫁にやるようなものであり、嫁ぎ先のお客様は新しい親戚である。そう考える人は、商品の具合はどうか、購入先が喜んでくれているかといったことが自ずと気にかかってくるはずであり、そんな思いで日々の商売に取り組んでいくなら、お客様とのあいだに単なる商売を超えた深い信頼関係が生まれてくると、幸之助は言うのです。そして、「もしも、お得意先と仕入先のことが、たえず気になるということがないとすれば、商売はやらない方がよろしい」とまで言い切っています。


 さらに幸之助は、商売に携わる人には商品を販売するだけでなく、商品を発意し、製作サイドに商人なりのアイデアを伝え、改善・開発を要望する責任があるとも説きました。新たな商品を生みだすために、製販一体・全社一丸となって、知恵を集め、創意工夫を凝らす。そうしてわが娘を育てていくことが幸之助の求めた道でした。商品はわが娘――企業成長の不変の真理をついた言葉ではないでしょうか。