松下幸之助用語

人間は磨けば光るダイヤモンドの原石のようなもの

 

用語解説

 松下幸之助は病弱であったため、自ら先頭にたって仕事を進めることが難しく、いきおい人を信頼し、思い切って仕事を任せざるを得なかった。また、創業当時の松下電器は無名の中小企業であり、有能な人材を獲得するのも難しかった。それだけに、人材の育成にはことのほか努力を払ってきた。その体験を踏まえて、松下幸之助はこういっている。

 

「ただの石をいくら磨いてもダイヤモンドにはならない。しかし、ダイヤモンドの原石は磨くことによって光を放つ。しかもそれは、磨き方いかん、カットの仕方いかんでさまざまに異なる燦然とした輝きを放つのである。私は、人間というものはそれぞれに磨けば光る、さまざまな素晴らしい素質をもったダイヤモンドの原石のごときものだと思う。とくに経営に携わる人は、このことを正しく認識し、一人一人の持ち味をどう活かすかを考え、実践していくことが大切である」

 

こうした認識をもてるかどうか。それが人材育成の一つのポイントである。