松下幸之助用語

世間は正しい

 

用語解説

 経営者の仕事のなかで、もっとも重要なことの一つは意思決定である。それだけに、その際何を拠り所にするかは、経営者ならば誰しも悩む大きな問題だ。松下幸之助はその判断の基準を“世間”においていた。いわゆる時の勢いで一時的に世論が誤った方向へ流れることは、歴史を見ても明らかだが、しかし「全体として長い目で見れば、世間はあたかも神のごとく正しい判断力をもっている」というのが、松下幸之助の世間観である。
 「すべての人を一時的にだますことはできる。一部の人をいつまでもだましておくこともできる。しかし、すべての人をいつまでもだまし続けることはできない」(リンカーン)というが、一脈通じるものがある。