八百万(やおよろず)の神々、いいかえれば日本の神々はすなわち、人間であり、日本人の先祖であると考えられます。ですから、八百万の神々が天照大神を中心に衆議によって物事を行なっていたということは、とりもなおさず、日本人がずっと昔から、何かを行なう場合はいつも衆知を集めてやっていたことを示すものではないかと思うのです。

日本と日本人について』(1982)