「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2017年2月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第14期 第1回
志と理念の重要性を再認識
第十四期が二月十七日、十八日に始まりました。第一回のテーマは「志を立てる~経営理念の確立と浸透~」。
初回の緊張感が漂う中、当塾塾長・松下正幸が開塾を宣言。続いて、弊社研究企画推進部長・渡邊祐介が最初の講義「松下幸之助 志の軌跡」を行ないました。
二日目は、塾生による前日の振り返りを受け、当塾アドバイザーでキリンビール元副社長の田村潤氏が理念の重要性をコメント。次いで、当塾主幹講師で弊社専務の佐藤悌二郎が「松下幸之助の経営理念について」をテーマに講義をしました。
午後からは特別講師として、かつて松下電器産業(現パナソニック)副社長やWOWOW社長を務め、『イノベーションは「3+7の物語」で成功する――松下幸之助から学んだ経営のコツ』(弊社刊)の著者でもある、ぴあ社外取締役の佐久間曻二氏が登壇。テーマは「商品を売る前に経営理念を売ってほしい」。
一九六九年に旧西ドイツに赴任していた時、商品が開発中で販売できずにいると、松下幸之助から「松下電器の経営理念を売ってほしい」と言われ、欧州で理念の伝道師たらんと志したことや、一九八〇年代半ばに家電営業の担当役員だった頃、当時九十歳の松下が書いた便箋一五枚の手紙を得意先の家電量販店の社長に届けたところ、「佐久間はまだ責任者になって日が浅いので、あなたから指導していただくならありがたい」と書いてあると教えられて涙が出たことなど、数多くのエピソードを交えて松下の魅力を話しました。
最後はグループ討議。活発な意見交換が交わされ、充実した第一回となりました。
◆『衆知』2017.5-6より
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