「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2018年6月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾 第16期 第3回
人間観が人材育成の根底に
六月十五日、十六日、「人を活かす~人心の妙と人材育成」というテーマで、第十六期の第三回が開催されました。
初日は塾生による「私の人材育成方針と実践」の課題発表からスタート。育成の方針は妥当であっても、それを実践に落とし込むのに苦労していることが共通の課題として浮かび上がりました。
これに対して、当塾アドバイザーでキリンビール元副社長の田村潤氏から、人を育てるには精神論よりも具体的な目標値を設定したほうが効果は高いという助言に加えて、「心から人のために仕事をしている」という理念を徹底することが社員のモチベーションアップに大きくつながるという話がありました。
続いて、弊社経営理念研究本部・本部次長の渡邊祐介による「松下幸之助の人の育て方・活かし方」と、弊社松下理念研究部・研究部長の川上恒雄による「人を活かすエピソード」の二つの講義が行なわれました。
二日目の午前は、当塾主幹講師で弊社専務の佐藤悌二郎による講義「松下幸之助の人間観」と、それを受けて「経営者が持つべき人間観とは」のテーマで全体討議。社会的使命の遂行や人材育成を強調する松下の経営の根底には、独自の人間観があることを学びました。
午後は、松下電器産業(現パナソニック)元副社長でアスクル社外取締役の戸田一雄氏による特別講話「改革の足跡をたどり、改革の本質を考える」。二〇〇〇年代前半に松下電器産業の構造改革を推進していた中村邦夫社長(当時)のもとで副社長として家電流通改革に取り組んだ経験を例に挙げつつ、改革の心得について話をしました。当事者ならではの具体的な内容が塾生の大きな関心を集めました。
最後に、今回の講義や特別講話に関するグループ討議と発表、そして田村アドバイザーからのコメントがあり、塾生にとっておおいに学んだ二日間となりました。
◆『衆知』2018.9-10より
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