「松下幸之助経営塾」は、経営者を対象にした松下幸之助の経営哲学を学ぶための公開セミナーです。2014年7月に開催された同塾の研修風景の一端をご紹介します。
【塾生通信 日に新た】松下幸之助経営塾第8期第1回
テーマ:志を立てる~経営理念の確立と浸透
第八期が七月十八日、十九日に始まりました。第一回のテーマは「志を立てる~経営理念の確立と浸透~」。
初回ということで緊張感の漂うなか、当塾塾長・松下正幸が開塾を宣言。そして、「社会に貢献しようという姿勢に欠けていれば、その会社は滅びていくもの」と述べ、企業の社会的使命の重要性を強調しました。また、「(終了する)十カ月後には、皆さんが芯の通った姿に変わることを期待しています」との言葉に、塾生の方々の表情も引き締まって見えました。その後、渡邊祐介の講義「松下幸之助志の軌跡」から、松下幸之助の生涯や影響を受けた人物について学ばれました。
二日目は、午前中の佐藤悌二郎の講義「松下幸之助の経営理念について」に続き、午後からは特別講師として、松下の直弟子として知られ、かつて松下電器副社長やWOWOW社長も務められた、ぴあ社外取締役の佐久間曻二氏が登壇。
欧州駐在時代、肝心の売り出す商品がなく困っていると、松下から「商品を売る前に経営理念を仕入れてもらってくれ」と言われたという伝説のエピソードの裏側を紹介。海外でも、理念の力がいかに大きいのかを強調されました。また、「理念をつくるのはやさしいが、浸透させるのはむずかしい」と述べたうえで、「それでも骨の髄まで浸透させることが大切」と説かれました。
質疑応答も活発に行われ、塾生の皆様の志もおおいに高まった第一回となりました。