Q105:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?
松下電器は昭和45(1970)年、大阪万国博覧会に松下館を出展しました。開館の数日前、幸之助が館長にさせたことは何でしょうか?
(1)パビリオンの外壁の塗り直し
(2)社員を動員して来館者を誘導する練習
(3)日よけのための大日傘の設置
解答&解説コラム
(2)が正解です。
昭和45(1970)年3月、大阪で万国博覧会が開催されました。松下電器が出展した松下館は、天平の面影を伝える優美な建物で、さながら浮御堂のように大きな池の中に立ち、来館者は水上の長いアプローチを通って入館するようになっていました。
開館が迫ったある日、幸之助は館長に来館者をどのように誘導するのか尋ねます。館長によると、念入りな準備をしているものの、実際に大勢の人を入館させたことはないとのこと。「やらなかったら危険なところがあるかどうか分からんやないか」。幸之助は急遽バスを手配し、数百人の社員を集め、3回にわたる誘導の練習を行なわせたのです。
幸之助は開館して間もなく、みずから入館待ちの列に並んでみて、待ち時間を減らすため誘導法を改善させ、夏に備えて日よけをつくるよう指示を出してもいます。折に触れ、お客様大事の心で現場の確認を行なっていた幸之助ならではの行き方だったと言えるでしょう。