Q46:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?
幸之助は大正12(1923)年に砲弾型電池式自転車ランプを発売しましたが、その際にとった販売対策はどれでしょうか?
(1)ランプを点灯させて自転車に乗り、大阪中を走り回った
(2)ランプを「ナショナル」のブランドで売り出した
(3)ランプを小売店に無料で配布した
解答&解説コラム
(3)が正解です。
幸之助は、それまで3~4時間しか点灯しなかった電池式の自転車ランプを改良し、40~50時間も使える砲弾型自転車ランプの開発に成功しました。ところが売り込みに行くと、どの問屋も「電池ランプは売れない」と、相手にしてくれません。電池ランプは電池がすぐに切れて非経済的というイメージが根強かったのです。
製品に自信をもっていた幸之助は、「問屋がダメなら小売店を回ろう。信用してくれないなら、まず実際に試してもらおう」と、各小売店にランプを置いて回り、どれほど長持ちするか点灯実験してほしいと申し出たのです。大阪市内に無料で1万個を配布するという思い切った策に出た結果、製品の性能を知った小売店から注文が入り始め、2、3カ月もすると月に2,000個も売れるようになりました。さらに好評を聞きつけた問屋からも次々と注文が来て、このランプは翌年には月1万個以上売れるヒット商品に成長したのです。