Q78:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?

昭和45(1970)年に開かれた大阪万国博覧会では、松下館も多くの入場者でにぎわいました。開館間もないある日、入館待ちをしている人々の列を映し出す事務室のテレビモニターに幸之助の姿が映りました。幸之助は何をしていたのでしょうか?

(1)お客さんと同じく列に並んでいた

(2)入館待ちをしているお客さんの数を数えていた

(3)誘導の仕方が悪いのでスタッフを注意していた

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解答&解説コラム

 (1)が正解です。

 昭和45(1970)年3月から6カ月間にわたって開かれた大阪万国博覧会において、松下館のパビリオンは会期中760万人という入場者でにぎわいました。開館間もないある日、入館待ちをしている人々を映し出す事務室のテレビモニターに、列に並んでいる幸之助の姿が映りました。“いつも来られるときは事前に連絡があるのにどうしたことだろう”と驚いた副館長は、あわてて幸之助の元へ駆けつけました。「どうされたのですか」と尋ねると、「何分くらい待ったら入館できるのか計ってみてるんや」と言います。

 

 こうして最後まで列に並んだ幸之助は、スタッフに2つの指示を出しました。1つは、お客さんの待ち時間を短くするため、館内への誘導法を見直すこと。もう1つは、これからの暑い夏の時期に備えて日よけをつくっておくことでした。その結果、館内への誘導は当初よりスムーズになり、夏には暑さをしのげるよう、野点用の大日傘が立てられるとともに、入場待ちのお客さんに紙の帽子が配られることになりました。