松下幸之助用語
治にいて乱を忘れず
用語解説
好景気があれば、不景気もあるように、人生もつねに順境ばかりではない。しかし、順境や好景気が続くと、苦しかった時を忘れ、いざ逆風が吹き始めると慌てふためくのが人間だ。松下幸之助は、自らの人生経験を通して、“治にいて乱を忘れず”ということの大切さを事あるごとに強調した。
「富士川の戦いで水鳥の羽音に驚いて敗走した平家は、まさに治にいて乱を忘れた姿だ。一方で平和を楽しみ、人生を楽しんでいくことはよろしい。しかし、いつ風が吹いてきても、それに対処できる心構えを常にキチッと養い、もっていなければならない」
順境時にも万が一の心の準備を怠らないことが失敗の少ない人生を歩むコツということである。