松下幸之助用語

会社は公器

 

用語解説

 創業して数年後、税務署の職員が順調に成長する松下電器に調査にきたが、見解の相違で、申告以上に利益が上がっていると指摘された。松下幸之助は、二晩眠れぬままに思案に暮れた末、「よく考えてみると、この金はもともと国家のものだ」という考えにいたった。すると悩みは解消し、翌日「必要なだけ取ってください」と税務署の職員に申し出た。その一言で、その後調査は簡単に済んだという話がある。

 この発想はその後、巨額の資本を集め、広大な土地を占有し、天下の人を擁して事業を営む企業は、形は株式会社、私企業であっても、本質は世間のもの、公器であるという考えとなり、さらに公器が赤字を生むのは罪悪である、という確信にまで発展した。