松下幸之助の著書は数多くあるため、どの本から読めばいいのかわからない、といったお問い合わせをよくいただきます。そこでこのたび、PHP社員が「これぞ!」と思う1冊(『道をひらく』を除く)をオススメするコーナーを設けました。
前回に続き、研究スタッフによるオススメ本をご紹介します。
『実践経営哲学』
幾多の苦境、体験の中からつかんだ松下幸之助ならではの経営観、経営理念。"不確実性"が叫ばれる現代、経営の原点とは何かを全経営者、ビジネスマンに問う。
こんなときにオススメ!
松下幸之助の経営哲学が知りたいとき
PHP友の会テキストとして最も読まれているのは『道をひらく』ですが、その次といえばこの本。松下幸之助の経営哲学が凝縮された一冊です。(友の会の)例会で1章を輪読するにはちょうどいい長さで、議論が深まります。会社経営の視点だけでなく、自分の人生をいかに経営するかという視点で読むと、理解しやすいです。(大辺 修)
自分を省みるきっかけに
何しにここへ来たのだろう? と不安になった時、話が伝わらない同期に呆れた時、松下政経塾で自分を省みるきっかけをくれたのが本書です。経営理念が何より大切と言いながらそんなもの初めは無かった。素直な心を説きつつも人間の欲は尽きない。と認める松下幸之助の素直さが気持ちを楽にしてくれます。(大久 拡)
『企業の社会的責任とは何か?』
昭和49年に制作された『企業の社会的責任とは何か?』(非売品)を復刻したもの。ただし本文は、同書を『明日の企業に何があるか』(共著・昭和50年・PHP研究所 刊)に収録するにあたって加筆修正したものを採っている。
こんなときにオススメ!
企業の影響が大きくなった現代社会にこそ
小さな一冊ですが、「企業は社会の公器」の一節をはじめ、企業の社会への影響が大きくなった現代社会こそ、あらためて受けとめるべき言葉に溢れています。過去の言葉としてではなく、現在と未来の言葉として受けとめることができれば、組織も、そして、社会もよりよいものになっていくと思います。(亀井 善太郎)
2020.2.25