松下幸之助の著書は数多くあるため、どの本から読めばいいのかわからない、といったお問い合わせをよくいただきます。そこで、PHP社員が「これぞ!」と思う1冊(『道をひらく』を除く)をオススメするコーナーを設けました。
今回は、いまの日本と日本人にオススメしたい1冊です。
本コーナーは、社員からの声を随時追加してまいります。
『日本と日本人について』
日本と日本人の特質、伝統の精神を正しく自覚認識し、今日に活かそうと、すべての日本人に問いかける書。
わたしのオススメ理由
リーダとして「変化すべきか」の判断をうながす一冊
松下幸之助は、日本の伝統を重んじつつ、外来の文化をすすんで取り入れてきたこの国の歴史を教訓としている。PHPの経営に変革を起こす際も、外来の衆知に学びながら、主座を保ち、オリジナルに発展させる視点が大事。リーダーとして「変えるべきこと」と「変えてはいけないこと」の判断をうながす一冊。(阿達 真寿)
松下幸之助が「日本の歴史」の見方・考え方を読者に述べた一冊
「人間を考える 第二巻」として1982年に刊行された本書は、松下幸之助が「日本の歴史」の見方・考え方を1冊かけて開陳された貴重な一冊です。いま日本は諸々〝落ち目〟なので、日本固有の歴史・文化の素晴らしさに立ち戻り、未来への羅針盤とすべきだと思います。文庫化、熱烈希望します!(根本 騎兄)
『人間を考える』
PHP研究所を創設以来考え続けてきた人間の本質についてまとめたもの。昭和47年版には、「新しい人間観の提唱」と、有識者による「人間を考える」を読んでの感想を収録。昭和50年版では、有識者による感想を割愛、「新しい人間観の提唱」に「真の人間道を求めて」を追加し、「人間を考える・第一巻」と改題した。文庫本には、「新しい人間観の提唱」「真の人間道を求めて」に加え、昭和47年版所収の有識者による感想を再録。
わたしのオススメ理由
喧騒から離れた静かな空間で、心穏やかに読みたい一冊
「地球最後の日」にオススメ
疫病・洪水・地震に蝗害...。「黙示録」のような世界に包まれる今、崩れゆく日常から目をそらしてはならない気がしています。遠い宇宙の視点から、これからの生き方や自分の内面を見つめれば、きっとどこかに突破口がみつかるはず。喧騒から離れた静かな空間で、心穏やかに読みたい一冊です。(加藤 知里)
「人間は万物の王者」という言葉がよく分かる一冊
「人間って愚かだなと思った」ときにオススメ
松下幸之助本を読むと普段はすんなりと落ちるのに、本書はストンと落ちなかった。僕が好きな真心ブラザーズの「人間はもう終わりだ!」という曲が逆説で、真正面から捉えたのが『人間を考える』ではないのか? と考えてみたら「人間は万物の王者」という言葉がストンと落ちた。以来、再読を重ねている。(守屋 豊)
2021.7.25