われわれが社会に立ってやっていくときに、大事から身を引くということは許されないと思うんです。社会人として、また共同の生活者として、一人前として世に立っている以上は、大事に臨んでこれを回避することはできない。十分それに対して適切に立ち向かって、そして物事をなし遂げねばならない。そういう“大丈夫の精神”というものを、われわれは日ごろから養っておかなくてはならないと思います。

『松下幸之助発言集26』(1961)