Q103:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?

幸之助は、ある幹部社員に「あしたから魚屋へ丁稚奉公に行け」と言ったことがありました。その社員にはどのような問題があったのでしょうか?

(1)いずれ実家の魚屋を継がなければならなかった

(2)製品開発のアイディアに行きづまっていた

(3)製品の在庫を抱えていた

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解答&解説コラム

 (3)が正解です。

 幸之助は過剰在庫に陥っている幹部社員に対して、「あしたから会社に来なくていいから、魚屋へ丁稚奉公に行ってくれ」と言ったことがありました。
 そして、真意を汲み取れずに困惑している社員に、こう説いたのです。

 

 「きみは製品の在庫をだいぶ抱えとるな。魚屋であればきょう仕入れたものはきょうのうちに売ってしまわないと、あしたになったら値打ちが半減する。だから、きょう売れるという見通しをきちんと立てて仕入れているぞ。そのコツを勉強してきたらいい」

 

 幸之助は仕事の要諦を語るとき、しばしば魚屋や屋台のそば屋の商売を例にあげていました。彼らが独立した経営体として活動しているように、組織の一人ひとりもまた独立自営の個人事業主であるという意識に徹し、ち密な経営感覚と真剣さをもって自分の仕事に取り組むべきだと訴えたのです。