Q125：幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは？
不良品が出たとき、幸之助は担当の営業部長に、夜なきソバ屋のおじいさんの仕事ぶりを見習うよう言いました。その真意は何でしょうか？
（1）自分自身で商品を試してから売るべきだ
（2）夜を徹して仕事に当たるほどの根気を持て
（3）ベテランの店主から営業のノウハウを学べ
解答＆解説コラム
（1）が正解です。ある商品に不良が出たときのこと。幸之助は担当の営業部長を呼び、「きみ、これ、自分で試してから出したのか」と尋ねました。「試してはいませんが、製造や技術の者がいいということでしたから、安心して出しました」と答えた部長に対し、幸之助は次のように説きます。
「きみらたまにソバを食べに行くやろ。川端で働いている夜なきソバ屋のおじいさんの様子をじっくり見たことがあるか。下ごしらえのダシをつくるにも、味を見ながら、お客さんに喜んでもらおうと日々心をくだいている。おじいさんが満足するのはお客さんが満足した姿を見たときや。きみは、自分が売る品物の味見もせず、使ってみもせずに出している。ソバ屋のおじいさんを見習わないかん！」
自分の扱う商品はお客様の立場に立ってみずから品質、性能を十分に吟味し、自信をもって販売する。幸之助は社員一人ひとりがそうした意識に徹してこそ、良品の生産が促進されると考えていたのです。
