Q65:昭和2(1927)年4月、ナショナル角型ランプの販売に当たり、幸之助が取った方策は次のうちどれでしょうか?

(1)新工場を建設した

(2)乾電池メーカーを買収した

(3)新聞広告を出した

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解答&解説コラム

 (3)が正解です。

 昭和2(1927)年4月、新製品のナショナル角型ランプの発売に際して、幸之助は新聞広告を打つことにしました。大企業ならともかく、中小企業が新聞広告を出すことなどめったになかった当時において、まだ町工場の域を出ない松下電器にとってそれは資金的にもかなりの負担でした。

 

 出す以上は効果のあるものをと、みずから何度も手直しし、三日三晩かかってようやく決めたのが、“買って安心、使って徳用、ナショナルランプ”という3行のコピーでした。この広告は、4月9日の『大阪朝日新聞』に掲載されています。

 

 幸之助は広告、宣伝の意義について、次のように述べています。「正しい広告、宣伝は、社会になくてはならないものだ。良い製品であればあるほどより早く、より広く、世間に知らせることが企業の義務である」。