Q83:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?
松下電器の代理店が倒産し、大きな損害を出したときのこと、代理店を管轄していた営業所長は幸之助に謝罪します。幸之助は「1度目は○○、2度目は○○」と言って諭しました。その言葉とは?
(1)1度目は失敗、2度目は成功
(2)1度目は経験、2度目は失敗
(3)1度目は損害、2度目は罪悪
解答&解説コラム
(2)が正解です。
昭和30(1955)年ごろ、競争の激化により、松下電器の代理店でも倒産するところがあいつぎました。倒産した代理店を統轄していた東京営業所長は責任を感じ、始末書を持って幸之助のもとに出向きます。
損害額とその原因、今後の対策などを一つひとつ詳しく報告し、「これは私の監督不行き届きが招いたことです。まことに申し訳ありませんでした」と頭を下げました。
すると、話をじっと聞いていた幸之助は、こう言ったのです。
「きみな、1回目は経験やからな。たいへん高くつく経験をしたな。しかし、同じ過ちを2度繰り返したらそれは失敗というんや。2度と犯したらあかんで」
厳しい処分が下ることを覚悟していた営業所長は、その言葉に涙が溢れるほどの感動を覚えたのでした。