Q94:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?
ある事業部の経営を見直すことになった新任の事業部長が、「必ず業績を回復させるので半年待ってください」と言ったところ、幸之助は何と答えたでしょうか?
(1)「わしは半年も待っていられない」
(2)「世間が待ってくれるか、わしは知らない」
(3)「きみなら半年もかからないはずだ」
解答&解説コラム
(2)が正解です。
ある事業部の経営がうまくいかず、責任者が交代して立て直しをはかることになりました。新任の事業部長は幸之助のもとを訪れ、「いろいろ実態を調べましたが、この事業部は必ずよくなります。だから半年間は黙って見ていてください」と言います。幸之助は笑顔で、「そうか、半年どころか1年でもなんぼでも待つで」と応じました。
事業部長が安心して部屋を出ようとしたとき、後ろから幸之助が声をかけます。「ああきみ、わしは1年でも2年でも待つけどね、世間が待ってくれるかどうか、それは知らんで」
その言葉に“仕事は私事ではなく、世間のため、社会のためにある”という思いをあらたにした事業部長は、幸之助に言われたことをすぐに部下たちに伝えました。そして半年もたたないうちに事業部を立て直したのです。