Q95:幸之助の以下のエピソードで当てはまるものは?

月刊誌『PHP』の部数拡大に力を入れ始めた昭和40(1965)年ごろ、PHP研究所の普及員が幸之助に「10軒書店を回ったところ、1軒しか販売を引き受けてくれませんでした」と力なく報告しました。それに対し、幸之助は何と言ったでしょう?

(1)「すごい成果や」

(2)「今はまだそんなもんだろう」

(3)「少なすぎる」

矢印(下).png

解答&解説コラム

 (1)が正解です。PHP研究所の月刊誌『PHP』発行部数拡大に向け、積極的に活動を展開し始めた昭和40(1965)年ごろは、普及員が全国の書店を1軒ずつ回り、買い切りでの取り扱いをお願いしていました。当時はまだPHPについて知っている人も少なく、その意味や趣旨を一から説明しなければならなかったのです。

 

 あるとき、四国の書店を回ってきた普及員が、落胆の表情で幸之助に報告しました。

 

 「10軒回りましたが、1軒しか引き受けてくれませんでした」

 

 それを聞いた幸之助はこう言います。

 

 「10軒に1軒も引き受けてくれたということは、すごい成果や。これなら、100軒回れば10軒は扱ってくれる。大きな成果に結びつくな」

 

 常にプラス思考で、前向きに事業に取り組んできた幸之助ならではの言葉でした。その後、『PHP』の発行部数は順調に伸び、昭和44(1969)年の新年号で100万部に達したのです。