松下幸之助の著書は数多くあるため、どの本から読めばいいのかわからない、といったお問い合わせをよくいただきます。そこでこのたび、PHP社員が「これぞ!」と思う1冊(『道をひらく』を除く)をオススメするコーナーを設けました。
引き続き、研究スタッフによるオススメ本をご紹介します。
←研究スタッフ編(3)
『商売心得帖』
事業一筋半世紀、 その豊富な体験と深い思索から説く商売のコツ、ビジネスの基本の数々。いかなる時代にも通ずる商売の初心・本質を淡々と語る。
こんな人にオススメ!
松下幸之助の経営書を初めて読む人に
「商売の心得いろいろ」と「人事の心得いろいろ」と2つの大きなテーマを43篇に分けて解説している。1篇がとても短く、実際にあった出来事を織り交ぜながら自身の考えが述べられているので分かりやすい。『実践経営哲学』よりも平易で、松下幸之助の経営に対する考えを初めて読む人にオススメ。(島田 亮司)
『人を活かす経営』
人間の本質や人情の機微など、 人間をさまざまな面から取り上げ、具体的な事例を交えて人の活かし方を語った書。
こんな人にオススメ!
経営意識を持った人材になるために
現代は、組織構造がフラット化すると共に、組織のカベを越えた協働によって、競争力の源泉となる新たな価値を創造する時代となりました。そんな時代に求められる、他人も自分自身も「人」をいかに活かすことができるか、一人ひとりが工夫を重ねる経営意識を持った人材として生きていく指南書として。(亀井 善太郎)
『事業は人なり』(旧書名『人事万華鏡』)
企業は人なり! 経営者たる者、複雑な人の心をつかみ能力を十分に発揮させるには、何をなすべきか。人を生かし、育てる心得を説きあかす。
こんな人にオススメ!
部下をもつ人に
松下幸之助の人材育成に関する考え方を知りたければ、この一冊で十分だ。実体験をふまえて書かれているので、変に理屈っぽくなく、内容が頭に自然と入ってくる。その一方で、きちんと概念化もなされており、個人的には執筆や講演の参考書として重宝している。部下をもつ人は、一度は読んでみよう。(川上 恒雄)
2020.4.25