松下幸之助の著書は数多くあるため、どの本から読めばいいのかわからない、といったお問い合わせをよくいただきます。そこで、PHP社員が「これぞ!」と思う1冊(『道をひらく』を除く)をオススメするコーナーを設けました。
今回は、管理職にオススメしたい1冊です。
本コーナーは、社員からの声を随時追加してまいります。
『指導者の条件』
日本・中国を中心に先人のエピソードを紹介しながら、 指導者のあり方について、 102カ条にわたって述べた書。
わたしのオススメ理由
指導者の逸話に触れることで自分に足りない面が見える
PHPの研究員が歴史上の優れた指導者の言行を集め、松下幸之助が学ぶべき要諦を付したもの。部下の増兵の要請を断り、「全員死ねとおっしゃるのですか」と憤然と訊かれ「むろんその通りだ」と答えた大村益次郎の話など、強い志を持つ指導者の逸話に触れることで自分に足りない面が見えてくる。(西村 健)
『人事万華鏡』
企業は人なり! 経営者たる者、複雑な人の心をつかみ能力を十分に発揮させるには、何をなすべきか。人を生かし、育てる心得を説きあかす。
わたしのオススメ理由
「人が生きる」経営を綴った佳作
部下の処遇で悩める管理者に勧めたい。本書で著者は加藤清正の逸話を引く。福島正則を茶の湯に招いた際、直前に小姓が壁を壊してしまい、「そんなやつを生かしておくのか」という正則に、清正は「貴殿は慈悲の心が少しもない」と言い放つ。情なき者は将たりえず。「人が生きる」経営を綴った佳作。(白地 利成)
現代の話かと思えるほどに示唆に富む
「職場の多様性」の尊重が叫ばれる昨今。年齢や雇用形態、価値観の異なるチームでは、足並みがそろわず、苦労の絶えないマネジャーも多いのでは。そんな悩みに効くのが本書だ。変わりゆく人の心を「万華鏡」と評し、「だからこそ面白い」と言い切る松下幸之助の話は、現代の話かと思えるほどに示唆に富む。(宮脇 崇広)
『人を活かす経営』
人間の本質や人情の機微など、 人間をさまざまな面から取り上げ、具体的な事例を交えて人の活かし方を語った書。
わたしのオススメ理由
人と組織をやる気にさせるヒントが詰まった一冊
人と組織をやる気にさせるヒントが詰まった1冊。具体的なエピソードに基づいているものが多いので、自分自身に置き換えて考えることができます。個人的には、「謙信と毘沙門天」というエピソードが非常に響くものがありました。主座を保つことの大事さを実感できました。(川本 佑斉)
2021.9.25