自分を愛するごとく住む世界を愛する――これからの日本人へ〈10〉
人間は、だれでも自分を愛さない者はないわけです。それと同じように、自分がかわいければ自分の住む町がやはりかわいい、さらに進んでは自分の住む国がかわいい、ということに通じる考え
教育がゆきとどいた国とは――これからの日本人へ〈9〉
ある教育家が、この国ほど教育のゆきとどいている国はどこにもないと話されていましたが、なるほど、わが国に自分の姓名を書くことのできない人はほとんどいないといってよいくらいであり
各地方が独立国家であれば――これからの日本人へ〈8〉
考えてみるに、北海道に限らず、東北地方にしても、あるいは四国や九州にしても、それらの地域がそれぞれ独立国家であるならば、その国家経営というものには、現在とはまた違ったかたちに
外国へ行く資格――これからの日本人へ〈7〉
「私どもの国日本はダメです。いいものは何一つありません。私ども日本人もまことに頼りない国民です。信用したらいけません」というようなことが、不用意にも口をついて出るというような
台風は日本の宿命――これからの日本人へ〈6〉
何百年、何千年の昔からそうであったであろうように、これからも年々いくつかの台風が日本を襲うことはずっと続くにちがいない。それはいわば、日本人としての宿命のようなものであろう。
また日本に生まれたい――これからの日本人へ〈5〉
今度生まれてきたら、また日本に生まれたい。そして日本の国をよくするために働けたら結構やなということを感じています。ほかの国に生まれるという気は全然ありませんな。日本ほどいいと
政治家に敬意を表する――これからの日本人へ〈4〉
政治は何といっても国を興すか、国を衰退させるかという、大きなカナメの役に立っています。したがって、国民である以上は、政治を非常に高く評価して、国民の一員としての政治的責任を果
国家経営に旗印を――これからの日本人へ〈3〉
日本の国が、立派な日本人を育てていこう、立派な国民を育てていこうと考えても、国そのものに国家経営の理念というものが曖昧模糊としておれば、やはり国民は立派に育っていかない。みん
百年の計――これからの日本人へ〈2〉
後藤新平さん(元東京市長)が、震災(関東大震災)後、東京都の計画をなさったとき、あいつはバカなことをやっている、大ぶろしきやと言われて縮小されたでしょう。あれ後藤さんの言うとおり
真に目覚めるとき――これからの日本人へ〈1〉
未曾有と申してもいいような国難時代というか、非常に困難な時代を迎えたということは、日本人が真に目覚めるときが来たんやないかと思うのです。その真に目覚めるときに目覚めないという